金庫の販売と修理に三十年携わってきた経験から、本当におすすめできる金庫の条件についてお話しします。お客様からよく受ける相談に、親の代から使っている古い金庫がまだ使えるかというものがありますが、答えは多くの場合、ノーです。耐火金庫の寿命は製造から二十年とされており、それ以上の年月が経過した金庫は、もはや火災から中身を守る性能を失っています。長期的に愛用できる良い金庫を選ぶ第一の条件は、信頼できる国内メーカーの製品であることです。海外の安価な製品の中には、故障した際に部品が手に入らず、鍵を壊して開けるしかないというケースが多々あります。修理や合鍵の作成、暗証番号の再発行といったサポート体制が整っているメーカーを選ぶことが、結果として長く使い続けることにつながります。次に、使い勝手の良さも欠かせません。金庫は一度設置すると、重さのために移動させるのが非常に困難です。そのため、将来的に入れる物が増えることを想定し、一回り大きなサイズを選ぶのがプロの視点からのおすすめです。また、扉の開閉がスムーズか、蝶番が頑丈に作られているかといった細部の造りをチェックしてください。安価な製品は、こうした可動部の作りが甘く、数年でガタがくることがあります。さらに、金庫の塗装の質にも注目してください。質の高い塗装はサビを防ぎ、見た目の美しさを保つだけでなく、湿気から中の書類を守る役割も果たします。最近では、リビングに置いても違和感のない木目調やパステルカラーのおしゃれな金庫も増えていますが、見た目だけで選ばず、必ず耐火性能や防盗性能の認定マークがついているかを確認してください。確かな性能と充実したサポート、そして将来を見据えたサイズ選び。この三つを揃えることが、二十年先まで安心して使い続けられる金庫に出会うための極意です。
鍵のプロが教える長期間愛用できるおすすめ金庫の条件