長年の使用でガタついてきた、あるいは防犯性を高めたい。そんな理由でサッシのクレセント錠を交換したいと考えた時、専門業者に依頼するのも一つの手ですが、実はこの作業、適切な道具と正しい手順さえ踏めば、DIY初心者でも十分に可能です。自分で交換することで、コストを抑えられるだけでなく、我が家の安全を自分の手で守るという、大きな満足感も得られます。DIYでの交換を成功させるための、最も重要な鍵は、作業前の「準備」、特に「採寸」です。ここを間違えると、購入した新しいクレセント錠が取り付けられないという、悲しい結果を招きます。まず、既存のクレセント錠を固定している、上下二つのネジの中心から中心までの距離、いわゆる「ビスピッチ」を、メジャーや定規で正確に測ります。これが、新しい製品を選ぶ上で最も重要な寸法となります。次に、クレセント錠本体の高さや奥行きも測っておくと、より確実に適合する製品を選べます。また、サッシのメーカー名(TOSTEM, YKK APなど)がどこかに刻印されていないかも確認しておきましょう。採寸が終わったら、その寸法に合った交換用のクレセント錠を、ホームセンターやインターネットで購入します。この時、鍵付きやダイヤル式など、自分が求める機能を持った製品を選びましょう。交換作業に必要な道具は、ほとんどの場合、プラスドライバー一本だけです。まず、ドライバーを使って、古いクレセント錠を固定している上下のネジを緩めて外します。長年の使用でネジが固着している場合は、ネジの頭を潰さないように、慎重に力を加えてください。古いクレセント錠が外れたら、取り付け面を綺麗に拭き、新しいクレセント錠を元の位置に合わせ、取り外したのと逆の手順でネジを締めていきます。この時、最初から強く締めすぎず、まずは軽く仮締めし、レバーがスムーズに動くか、受け金具にしっかりと引っかかるかを確認しながら、最後に本締めするのがコツです。わずか15分程度の簡単な作業で、窓の安全性と操作性が見違えるように向上します。ぜひ、挑戦してみてはいかがでしょうか。
DIYで挑戦!サッシの鍵(クレセント錠)交換の手順